本会派の鋭貫道は、無影拳と影流刀道がベースになっています。
無影拳は中国武術ですから、立ち方の基本は馬歩です。
その馬歩ですが、ちょっと変わっています。
いわゆるよく見る馬歩ではありません。
有名な中国武術だと少林拳、太極拳、八極拳、詠春拳、白鶴拳等ありますが、ネットや書籍、または実際に習ったものの中には、無影拳と同じ馬歩はありませんでした。
習い始めた頃、こんな変わった馬歩は初めててしたので、これホントに大丈夫なのかなぁ…?と思っていました。
しかし、この馬歩を理解出来た時、今まで悩んでいた立ち方に関する問題は全て解決してしまいました。
また動き出し方、身体の動かし方、歩法も解決し、さらに相手との間合い、空間だけでなく時間的な間の制し方もわかって来ました。
やはり馬歩が基本だと言われる所以ですね。
この理解が私に取ってはとても大きかったです。
打撃も柔術的な技法も、この身体操作で全て行います。逆にこれが解らなければどれも出来ません。
影流刀道も、全く同じ身体操作で刀を使います。
六尺棒から杖や短棒に至るまで、全く同じやり方です。ナイフも同様です。
馬歩を深く理解する事がとても重要なのですが、稽古方法は至って簡単です。
馬歩の形を毎日やってみる、それだけです。
時間も1回につき3〜5分もやれば良いです。
30分とか1時間とか、そんなにやりません。
要は、直ぐにその体勢が取れるかどうかです。
私の場合で恐縮ですが、私も師匠からそのように教わり、そんな感じで稽古していました。3年位経った頃には気付いたら身に付いていた、と言った感じです。
鋭貫道を習う前に剣術、柔術、空手、太極拳を習っていましたので、鋭貫道を始める頃にはある程度身体は出来上がっていたと思っています。
ですので私の例はあくまで参考ということでお考え下さい。
さらにもう一つ付け加えておきますと、四股踏みは良い稽古だと思います。
四股立ちと鋭貫道の馬歩ではかなり立ち方が違いますが、四股踏みは役に立ったと思っていますし、今でもやっています。
これも回数を100も200回もやるものではなく、正しいやり方で行う事がとても大事です。正しいやり方だと少ない回数でしっかりと鍛える事が出来るようです(私の主観ですが…)。
以上は全て私が知っている稽古方法での効果ですので、相撲の四股とか、他流の馬歩の稽古方法とは違うと思いますのでご注意下さい。