馬と龍

記事

鋭貫道の身体の使い方は、突き詰めると二つだけと思っています。その身体の使い方が理解出来たら、あとはその構えや動きに色々な技が乗ってくるように思っています。

その二つの身体の使い方とは、馬と龍です。

まずは馬です。
これは馬歩の事ですが、立ち方、構え方の基本となります。そして鍛錬をする型でもあります。
これは攻めるにも守るにも万全の形を表しています。
馬歩については過去に書きましたので省略します。
→過去記事はこちら

続いて龍です。これは動きを表しています。
型の中にある動作なのですが、手の形が龍で、両腕を鳥の羽ばたきのように動かすところがあります。全身をかなりダイナミックに大きく使います。これは上中下全ての丹田が連携して動かないと上手く行きません。

攻撃も防御も歩法もこの身体の使い方で行うと、いきなりレベルアップした感じになります。

この身体の使い方は、型の中では、多分鳥の動きを模したものだと思います。ですが手の形が龍と言うことと、動きがダイナミックなところから、手だけが龍ではなく、身体全体が龍になったかのような動き方であろうと、私は個人的に思っています。

この部分が理解出来ると、型の他のところでもこの動きが頻繁に出ている事が分かります。つまり龍の動きを、型のいろんなところに当てはめてみたら、とても動きやすい事に気づく訳です。
逆に言えば、龍が出来て初めて、型がしっくりとくるわけです。

私の場合、龍の身体の使い方がわかった時、攻撃や歩法など全ての動きが速くなり、さらに今まで全く分からなかった柔術的技法も出来るようになってしまいました。

前々回、下丹田至上主義と言うことで、下丹田だけでは武術として不十分といった内容を書きました。何故なら、上中下全ての丹田を使うこの龍の身体の使い方が分かっていないのなら、鋭貫道はその半分も威力を発揮出来ていない事になるからです。

今のところ、このような動きをする武術を、私は他で見たことがありません。私が習ってきた剣術、空手、太極拳にもありませんでした。

そういえば、ヒトの脊椎はなんだか龍のように見えますね。この身体の使い方も脊椎をダイナミックに動かします。肩甲骨だけとか、胸の動きだけではなく、脊椎全体の動きなので、龍と呼ぶのに相応しいと、私は勝手に思っています。

と言うことは、鋭貫道は龍の武術だったのか…!?

龍神を身体に降ろす武術!ってことで宣伝してみましょうか…。