影流刀道を少々…

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そう言えば、剣術について今まで書いてなかったことに今気づきました。

というわけで、少しだけ紹介します。

厳密に言うと、本会派の剣術は鋭貫道ではありません。
鋭貫道はあくまで拳法であり、主に體術の事です。
本会派の剣術は、影流刀道と称します。通常では日本刀を用いた武術の事を剣術と言いますが、当流派は刀道と称します。
鋭貫道とは全く別で、家伝の刀道(剣術)ということで師匠から伝授して頂きました。

さて、その影流刀道ですが、刀の扱い方が独特で、私は今までこのような剣術を見たことがありませんでした。
刀を身体からあまり離さず、非常に近い間合いで扱います。
力をあまり使いませんので、素振りを回数こなしても腕が太くなりません(←当たり前)。といいますか、素振りはあまり行いません(無いかな…?)。
刀を振り出して使うような事はあまり無く、斬るときは刀の鍔元から入り、切っ先まで使います。突きも多用します。
體術が大変重要で、四方八方変幻自在に動き回れるよう稽古します。つまり身体の使い方は鋭貫道そのものです。全く同じ身体操作で刀を扱えます。

師匠は当初、居合だと仰っていました。
もちろん鞘を納めた状態から抜く使い方もあります。ですが、通常よく見る居合や抜刀術の抜き打ちとは違います。ですが…、まあ居合みたいなものです。

基本的な構え方は大きく分けて二つしかありません。担ぐか、座頭市のように持つかです。

こんなマンガみたいな刀の持ち方で、どうやって戦うのか?こんなのが使えるのか?と思われるかも知れません。私も最初は全く見当もつきませんでした。
刀の扱い方も割と単純で、通常の剣術のように多彩ではないと思います。
YouTube動画で見るような、何か特別な身体操作を用いて相手を崩してしまうとか、後で斬りつけたにもか関わらず、何故かこちらが先に斬られてしまうとか、そういった「剣の理合の妙」のようなものも無いと思います。
ですが、技そのものはとても合理的に出来ており、全体的には戦略的な技法だという印象です。

刀で斬り合うには、これほど有用なものは無いと私は思っています。
逆に言えば、木刀や竹刀で試合をして勝ち負けを競う場合には、全く役に立たないでしょう。
もし木刀や竹刀を単なる棒だと思って、それを使って戦うとなれば話は別ですが…。

写真や動画で解説すれば分かりやすいのですが、他にはない(少なくとも私は見たことが無い)技法なので、公開したくないというのが本音です。
うちに来た人だけで共有して秘密にしておけば、私達の優位性が保たれますので…。(←器の小さいヤツ)