前回の寸勁の説明はいかがでしたでしょうか?
寸勁は鋭貫道の打撃の基本なので、入会した当初から指導します。
拳で打てたら、肩でも肘でも出来るようになります。逆に言えば、寸勁が出来ないと鋭貫道の戦術が生きて来ません。
必須の技術ですので、早く身に着けましょう。
出来ないからと言って、そこから先には進まない!なんてことはありませんのでご安心を。
寸勁の特徴ですが、これまで書いてきた通り、とても近い間合いで打てると言うことです。また素早く打ち込めます。
腕をスッと上げれば、即威力のある打撃を放てます。通常の突きのように、構えたところから出すのでは無い為、相手としては予測が難しい分、あっと思った瞬間にはもう食らってる、と言った感じになります。
しかも片腕で連打が出来ます。3回連打出来れば、相手にとってもダメージが大きいでしょう。
さてこの寸勁ですが、いくら威力があるといっても、これ一撃で相手を沈めるのは難しいです。
相手が全く予期しておらず、タイミング良く急所等に入れば可能でしょうが、実戦ではなかなかそういうわけにも行かないでしょう。
ということで使い方としては、確実に相手を仕留める間合いに入る為の前段階の戦術として使うのが、最も効果的と考える訳です。
つまり、寸勁を打ち込んで相手がある程度面食らっているうちに、素早く次の技へ移行する為の手段として用いる訳です。
稽古の中で一番時間を掛けたいのが、この一連の流れ(相手の間合いに入り、技を実行し、相手を制するまで)です。コンビネーションと言うと分かりやすいですね。
そしてこのコンビネーションは、自分で作っていくものだと鋭貫道では定義しています。
ここからがようやく鋭貫道らしい稽古になるわけです。
寸勁という技術は、単なる基本の内の一つ、という位置づけで考えて下さい。
一発で相手が血を噴いて絶命するとか、5メートルくらい吹っ飛ぶとか、そういったマンガのようなものではありませんのであしからず。