今回は、再びナイフを持つ相手への対処法について研究した動画をご紹介します。
古流柔術の技術やナイフ術の経験があっても、やはり刃物を持つ相手への対処は極めて困難です。ケブラー繊維の防具などを着用していればまだしも、丸腰・素手で「技」だけで対処するには、深い研究と稽古が必要だと痛感しています。
それでは、今回の研究動画をご覧ください。
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設定:怯えと硬直の中での対処
この動画では、相手が恐怖からガチガチに硬直して構えている状況を設定しました。
結果として、無理やりナイフを持つ方の腕を捉え、抑え込むことに成功しています。鋭貫道では、ナイフ本体ではなく、「腕ごと対処する」ことを基本としますが、その腕を「どのタイミングで、どのように取るか」については、ひたすら試行錯誤が必要です。
動画内では、思わず「ダメだね(笑)」と本音が出てしまいましたが、現実は、綺麗にカッコよく技を披露できるほど甘くはありません。
普段通りの動きが最も有効
さて、その後の映像では、続けてナイフ相手に私がどう動くかを撮影しています。
動画内で「いつもやっている動きだからつまらない」と発言していますが、後で客観的に見てみると、近づくタイミング、スピード、かわし方、そして腕の取り方が非常に優れており、我ながら感心してしまいました。
やはり、長年続けている「いつもの技の延長線上」の動きこそが、最も身体に染み付き、実戦に近い対処となるのだと再認識しました。
本来なら、このあと続けて技を掛けていき、相手を制圧するのですが、傲慢な私は「つまらん」と思い込んで終わらせてしまいました…。
謙虚さと傲慢さのあいだで(笑)
映える映像を撮ろうと意識してしまいがちですが、結局、普段通りの動きが一番良いという結論に至りましたね。
しかし、冷静に考えると、稽古段階とはいえ、ここまで対処できておきながら「これはつまらん」などと言っている自分は、かなり傲慢ではないかとつくづく思います(笑)。
実際に同じ状況になった時、本当にこの通り動けるかどうかは別問題ですが、まずはこの稽古の成果を素直に受け止めたいと思います。
ホントにやれんのか!!??
(引き続き、研究と稽古を続けていきます)
