寸勁を使った崩しのバリエーションを2つ、動画に収めました。
2つとも、相手が「胸倉を掴んできた」という設定での対処法です。
一つ目は、右腕の手刀を相手の頸動脈へ打ち込みつつ巻き付け、首をコントロールして倒す手法。 本来はここで寸勁を使いますが、首への打撃は危険すぎるため寸止め気味になり、流れが少々乱れ形だけの当て身となりました。その影響で後の動作が少しスムーズさを欠いてしまいましたが、倒すまでのプロセス自体は悪くないため公開しました。
二つ目は、右拳での寸勁を胸に打ち込み、その衝撃を「崩し」として利用して倒す手法です。 相手を打ち倒すほどの威力はなくとも、寸勁のインパクトは相手の重心を浮かせ、防御を無力化するのに十分な効力を発揮します。
寸勁は必倒の打撃と思われがちですが、実は「崩し」のツールとして極めて優秀です。 柔術的な攻防の中に打撃的なインパクト（寸勁）を介入させることで、容易に相手を無力化できます。 「精妙な合気」のような美しさはないかもしれませんが、実戦の場では、不確定な美技よりも、泥臭くとも確実な身体操作こそが身を助けます。
鋭貫道には固定された「型」が存在しません。 公開している動画も、予め決めた動きではなく、その瞬間の反応と身体操作の結果です。 ゆえに、見た目がスマートでない場合もありますが、それもまたリアルな攻防の結果です。
（なにしろ実際にやってみないと自分でもどんな動きをするかわからないのですから…。）
そして何より、相手役を務める副代表は、何が来るか予測できない状態で技を受けています。撮影のたびに体を張って、それなりにダメージを負ってくれているので、簡単にボツにするわけにはいかないのであります（笑）。
