ショックだったこと
小学校では足が速かったこともあり、中学に入ってから陸上部に入りました。ところが入部してすぐ、それまで私より足の遅かった数人の友達に追い抜かれるという、ショッキングな出来事がありました。
それでもまだ速い方ではあったのですが、大会に出るうちに、自分はそれほど足が速いわけではないということに気づいていきました。
短距離は、持って生まれた筋肉がものを言います。ある程度トレーニングを積みましたが、期待したほどには速くならず、追い抜かれた友達に追いつくこともできませんでした。
このとき初めて、生まれ持った体に限界があるなら、いくら努力しても埋められないものがあると知りました。それならば、努力次第で伸ばせる何かをやりたい——そう思い至ったとき、いじめられた経験と、強さへの憧れが重なって、武術をやってみたいという気持ちが生まれました。
こうして文章にしてみると、私がなぜ武術を始めるに至ったのか、改めて腑に落ちる気がします。いじめられた経験、努力しても限界を感じた足。いじめがなければ、強さへの憧れはここまで育たなかったかもしれません。
あの頃、父の転勤がなく、同じ場所に住み続けていたら、私はどうなっていたのか——想像もつきません。
強さへの憧れ
武術を身につけたい、強くなりたいという思いは、子供の頃から異常なほど強くありました。
大人になった今も、その情熱が冷めることなく続けてこられたのは、どうやらあの頃の経験に根ざしているようです。
幼い頃の強烈な体験というものは、その後の人生を静かに、しかし大きく決めてしまうものだと、今つくづく感じています。
そんな思いで武術を志したのですから、ありきたりな武術では納得できなかったのも当然かもしれません。
中学、高校、大学と、習おうと思えば機会はありました。ただ、近くに自分が納得できるような、何か特別な武術が見つからなかったこと、そして高校時代に音楽にのめり込んでしまったこともあり、社会人になるまで武術を本格的に習う機会がありませんでした。
(余談ですが…)音楽にハマる
高校時代、私は音楽にハマりました。
中学の陸上部での経験から、このまま続けても限界があると判断し、次に何をしようか考えていました。そんな時、たまたま吹奏楽部の演奏を見に行ったところ、中学の友達が2人すでに入部を決めていて、気づけば私も一緒に入っていました。これがまた、私の人生を大きく変えるきっかけになりました。
高校から大学まで音楽サークルに入り、エレキベースばかり弾いていました。当時はカシオペアにドはまりし、その影響でジャズはもちろん、ロックやJ-POPも幅広く聴いて、バンドも掛け持ちしていました。社会人になってからもバンドを組み、外で演奏していました。30代手前くらいまでは、武術と音楽を両方続けていたことになります。
武術だけでなく、音楽もやっていた事で、自分の人生の幅が大きく広がったと思っています。
今はたまにベースを出して弾く程度です。時間があれば素振りをして、型をやって、稽古ばかりしていますね。やはり一番好きな事は武術ですから。
次回へつづく
次回は閑話休題、武術を本格的に習い始め、身に付けた武術とその後の心境の変化をお届けします。 よかったらフォローやブックマークで続きをお待ちください。
次の日曜日(12日)、陳氏太極拳クラスを新規開講いたします。
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