雙武會では鋭貫道をメインで指導していますが、打撃を補完する形で柔術系の技も教えています。以前学んだ古流柔術や、陳氏太極拳で教わった技を、私なりの解釈で指導しています。
今回の動画は、6月14日に行った稽古の様子です。せっかくの機会でしたので、撮影してみました。
こうした技は他の流派でも見られる、よくある技の一つだと思います。動画では、相手の右脚の大腿部の後ろに自分の左脚を差し入れ、左肘で相手の体幹を押して、後ろへ崩しています。
単純な技に見えますが、実際にはなかなか掛かりません。肘で押しても、腿と肘で挟んで崩そうとしても、まずうまくいかないでしょう。相手はどこで何をされているかが分かるため、力を入れて対抗できてしまうからです。
技を掛ける側は、実はあまり力が出せません。多くの流派でも同じだと思いますが、技を掛けるときの体勢は、力が入りづらい形になりやすいものです。逆に、技を受ける側は力を強く出せる状態にあります。そのため、ほとんどの場合、直前に何らかの軽い崩しを入れておく必要があります。
今回の動画では、直前の崩しを入れず、相手がしっかりとした状態にあり、力で対抗できることを分かったうえで、あえてそこから技を掛けています。
肘や脚、体幹の回転など、相手と接触している部分を使うと、相手には何をされているかが伝わってしまいます。そこで、相手に触れていない別の部分を使って崩します。
一つの例として、左肘で押すのではなく、右拳で相手を突こうとする動作によって崩す方法があります。これは以前、ショート動画でもご紹介しました。今回はそれとは異なり、身体全体が動くことで技が掛かっています。その中心は肚にあるのですが、肚に力を入れる、あるいは肚を意識して使うという感覚ではありません。意識して使っていないため、自分でもどこで何をしているのか、はっきりとは分かりません。押していると言えば押していますし、身体を回していると言えば回しています。動画の最後で私自身も「全然説明になっていない」と言っていますが、それが正直な実感です。
柔術系の技は、どこか一箇所を使っているという意識のままでは、おそらく掛からないのだと思います。相手の重心の位置が何となく分かり、崩れる方向を自分の身体で感知できたときに、技が掛かる——そういう感覚です。
鋭貫道の補完として位置づけている柔術系の技ですが、基本的には打撃で相手を制することを前提としています。そして、打撃の動作そのものが、そのまま柔術系の技にもつながっています。柔術系の技だからといって、まったく別の理論や身体操作を用いているわけではありません。同じ動作で打撃も、柔術も、影流刀道も、武器術も行う——この一貫性こそが、総合護身武術としての雙武會の醍醐味です。
