陳氏太極拳の頭套十三勢(一般的には老架式と呼ばれているもの)の冒頭、「太極起勢」がこのような技になります。見た感じは合気上げのようです。私は合気道を学んでいませんので、合気上げが本来どのようなものかは分かりません。ですが、動画などで一般的に見られるものと同じような技に思えます。
いつものようにモザイクが入っています。見づらくて申し訳ありません。無料の動画編集ソフトをいろいろと試しているところです。無料の範囲での使用ですので、ご了承ください。
この技は、相手に手首を掴まれたときのものです。相手は力を入れてぐっと押さえ込むようにしています。つまり、両腕をがっちり掴まれて動かせない状態です。
力で返そうとすると、当然なかなか動かせませんし、手もほどけません。ところが、指先を伸ばすようにして、指先から動かすようにすると、なぜか相手が後ろへ崩れます。動画を見ると、いきなり相手がガクッと後ろに崩れるのが分かります。この崩れ方は人によって異なりますが、少なくとも相手を後ろへ崩すことはできるようです。
「太極起勢」は、自然に下がっている腕を指先から上げていく動作です。
他流派の太極拳でよく見られるのが、手首から上げていく動作です。手をお化けのような形にして動かすものをよく目にします。私が学んだ陳氏太極拳では、これは正しくありません。必ず指先から上げます。
例えば、壁のスイッチを押すとき、何も考えずに指先から押しに行きます。何か物を取ろうとするときも、指先から手が伸びていきます。肘や手首から動き始めることはまずありません。「太極起勢」とは、日常生活における自然な動きを意識して再現しているだけです。やっていること自体は、全く難しくありません。
ですが、これを技として行おうとすると、太極拳にありがちな、柔らかく動かそうとして「わざとらしく」なってしまいがちです。
こうした技の用法から見ても、「太極起勢」は指先から動くことが大切だと分かります。陳氏太極拳の套路には、実用的な技から不思議な技まで、多くの身体操作が詰まっています。それだけでなく、中心軸や丹田を養い、呼吸をコントロールし、身体を整える効果もあります。
身体が整えば心も整い、落ち着いた気持ちで物事に向き合えるようになります。武術を通じて、心と身体を整えてみませんか。
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