柔軟に動けること、落ち着いて周りを見渡せること

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雙武會は総合護身武術と称しています。読んで字のごとく、護身に使える武術を、無手でも武器術でも打撃でも関節技でも、状況に応じて使えるようにしたい、という目的からです。

私たちの考える護身とは、前もって準備をする間もなく不意を突かれた場面で、とっさの判断で身を護る動きが出せること、そこに尽きます。

私も師匠から、道を歩くときに何を気にかけるか、どういった場所に注意を向けるか、といったことをいろいろと教わりました。対人稽古で技を身に付けることはもちろん大切ですが、普段からどこに意識を向けているかも、それと同じくらい重要です。道場に来て稽古するだけでは、とても足りないと思っています。

そのために稽古の中心に置いているのが、肚を意識すること、中心軸を感知すること、といった内的感覚を育てることです。こうした感覚は一人稽古を通じて磨かれ、やがて常日頃から意識できるようになると、日常生活そのものが稽古に変わっていきます。地道な日々の積み重ねこそが本当の実力を養い、不意を突かれた場面でのとっさの動作につながっていくと考えています。

そして、自分の身体を自由に使えるという感覚は、自信を持つことと表裏一体です。自信を持つための最も手軽な方法は、身体を動かすことです。武術に限らず、相手より力が強いこと、速く動けることは素晴らしいことです。
しかし護身武術においては、それよりも柔軟に動けること、落ち着いて周りを見渡せることのほうが重要だと考えます。これを目指して取り組むことで、比較や競争といった概念に縛られることなく、淡々と一人稽古を続けられるようになります。強さを人と比べる必要がないから、稽古は生涯続けられるのです。